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オムニバスタウン5年間の軌跡

はじめに

浜松市と遠州鉄道が行ってきた「オムニバスタウン」計画は、5ヵ年計画でした。平成9年から平成13年までの5年間に行ってきた施策をまとめました。これからも「ひと・まち・環境にやさしいまちづくり」の理念を追求し、皆様にとってより便利で快適なバスを追求してまいります。

オムニバスタウン指定を受けた背景

平成9年12月25日に浜松市が建設省・運輸省・警察庁(当時)の3省庁より全国初のオムニバスタウンの指定を受け、人・まち・環境にやさしいバス交通の総合的な活性化のため、オムニバスタウン事業を平成13年度まで5ヵ年間実施し、その後平成14年度は単年度延長、15・16年度については非接触ICカード事業について事業期間の延伸を受けています。なお、これまでの取り組みが評価され平成15年9月バス創業百周年記念式典において浜松市とともに国土交通大臣特別表彰をいただいております。

このオムニバスタウンの指定を受けた背景には次のような要因がありました。

・鉄道網が十分ではなく、公共交通の多くをバスに依存していること。 ・昭和61年度に市営バスを遠州鉄道に移管しているが、これ以後「浜松市バス交通対策調整協議会」が設置され、市民・バス事業者・行政の3者が連携してバス交通のあり方を検討する仕組みが整っていたこと。

昭和61年5月に「バス路線総合整備モデル事業実施都市」の指定を受け、バスレーンの拡大やバスロケーションシステムの設置(昭和61年)、都市新バスシステム(昭和62年)、バスカードシステムの導入(平成4年)など、さまざまな施策を実施し効果をあげていたこと。

オムニバスタウンの指定を受け、ノンステップバスの導入・ハイグレードバス停の整備・インターネットバスロケの開発・非接触ICカードの導入・バス利便性向上(運賃値下げ等)・循環まちバスの導入・バス優先信号の整備など、さまざまな施策を実施してきたが、これら他の都市のモデルとなる事業を先駆的に取り組んでいける風土を、行政・事業者が持っていたことも背景として挙げることができます。

ゾーンシステムとトランジットモール

ゾーンシステム

ゾーンシステム地図

浜松市中心部において、外周道路に囲まれた中心市街地を幾つかのゾーンに分割し、ゾーンを区分する境界道路の車の通行や横断を規制して、中心市街地の一般車両の通過を制限するシステム。

トランジットモール

商業・娯楽施設が集積している都市の中心部で、歩行者の通行量が多い道路から、通過するだけの車両を排除し、 歩行者とバス等の公共交通だけが通行できるようにしたものです。
浜松市では平成11年3月15日~28日の2週間、鍛冶町通りにて実験が行われました。

写真:トランジットモール
写真:トランジットモール

中心市街地活性化策 都心循環バスの運行

浜松市循環まちバス「く・る・る」

愛称を「く・る・る」と名づけた都心循環バスは、26人乗りの小型コミュニティバスです。通常のバスでは入れない狭い通りも運行することができ、中心市街地の来街者の回遊性向上や回遊地区の拡大を目指しています。

写真:浜松市循環まちバス「く・る・る」
写真:浜松市循環まちバス「く・る・る」
写真:浜松市循環まちバス「く・る・る」

交通渋滞対策 バスレーン、PTPS

バスレーン

バス専用レーンとバス優先レーンの2種類があり、午前7時~9時と午後5時~7時の時間帯で実施されています(夕方は平成13年4月1日より実施)。舗装をカラー化することで一般車両の進入を抑制し、また「すいすいバスレーンデー」などのキャンペーンを行い、バスの走行環境の向上に努めています。

写真:バスレーン
バスレーンのイラスト

公共車両優先システム(PTPS)

路線バスの車載装置から発する光を道路上に設置された車両感知器(光ビーコン)がとらえ、バスが接近する交差点の信号を制御(青は長く、赤は短く)するほか、 交通監視カメラでバスレーン上を走ったり駐車している一般車両に案内板などで警告する仕組みです。   浜松市の中心部の道路  約5.2kmの区間に23箇所の車両感知装置を設置して、運用しております。

事項 内容
バスレーン バス専用レーン 総延長 約5.2km
(カラー舗装化)
バス優先レーン 総延長 約9.6km
PTPS バス運行時間が平均で2分程度短縮

TDM施策 通勤・通学バス、雨天増便

通勤バス(契約輸送)

企業の送迎バスを受託し、運行することでマイカー通勤・送迎を抑制する施策を展開しています。

通学バス(モーニングダイレクト)

通常、浜松駅で乗換えが必要となる生徒向けに、各方面から短絡経路で学校に直行するバスを運行することで利便性の向上を図っています。(昭和61年より毎年経路を見直しして運行しています)

雨天増便バス(レイニーバス)

雨天時は特に学生において自転車からの転換による需要の増大が見られ、また学校周辺では送迎車による渋滞がひどくなる傾向があります。このため、雨天時(前日午前11時の降水確率が50%以上)にはバスを増発し利用客のニーズと渋滞緩和の両方の効果を実現しています。

事項 内容
通勤バス 21団体、39両を運行
モーニングダイレクト 学校別に33便を運行
レイニーバス 雨天時には33便を増発して運行

交差点・バス停周辺等の道路改善

交差点改良

交差点に右折帯を設置することで交通渋滞が緩和し、バスにおいても速達性と定時性が向上します。ただ、通常は新たな用地の確保が必要な場合が多く、中長期的なスパンで考える必要があります。

ノンステップバス導入に向けたバス停付近の歩道の切り下げなど

超低床ノンステップバス導入にあたり、多くの道路環境改善策を実施しました。具体的には路面段差の解消、バス停付近の歩道・縁石の切り下げ等により、ほぼ全路線でノンステップバスが走行可能になりました。

超低床ノンステップバスの導入

超低床ノンステップバス(オムニバス)

写真:超低床ノンステップバス(オムニバス)

愛称を「オムニバス」と名づけた超低床ノンステップバスは身障者や高齢者のみならず、健常者にとっても乗降が容易なことから概ね好評を頂いています。導入当初実験的に全便をオムニバス化した路線(泉高丘線)では導入前と比較して約10%の利用者が増加しました。

バス車内のコミュニティ化・高度化

バスの車内に文字表示装置を設け、ニュース・天気予報・浜松市広報・地震等の緊急情報を利用者に提供しています。また、それと同時にバス車内の機器を全て連動する仕組みを設け、行き先表示・運賃表・車内案内などが全て自動的に設定され、手動で行っていたときと比べ、ミスの低減・信頼性の向上が図られました。

写真:文字表示器

文字表示器

写真:音声合成装置

音声合成装置

写真:運賃表示器

運賃表示器

ハイグレードバス停の整備

ハイグレードバス停

ハイグレードバス停とは、バス停における機能を高度化したもので、屋根つきのシェルター、ベンチ、バス接近表示器(バスロケ)、文字表示装置、駐輪場などを備えています。  特に駐輪場の整備については、整備した駐輪場がほぼ満車になり、バス停の利用者も増加していることから、バス利用圏域の拡大につながっています。

写真:ハイグレードバス停
写真:ハイグレードバス停

バスロケーションシステム

バス接近表示システム(バスロケーションシステム)

バス停でバスの接近を知らせるバスロケーションシステムはもともと昭和61年に整備され、全てのバスが位置情報を発信し、中央制御装置を経て約400のバス停に伝えられ、 旅客サービスの向上を実現してきました。

インターネットバスロケーションシステム(パソコン・携帯電話・Lモード)

いままで行っていたバスロケーションシステムの仕組みを発展させて、インターネット・携帯電話などからもバスの接近情報が見られるインターネットバスロケを開発しました。 平成12年10月よりサービスを開始し、2年間で100万件のアクセスがありました。

運賃値下げ

第1弾『最低運賃100円』(平成10年7月)
それまでの150円を100円に値下げ
第2弾『ワイドフリー定期発売』『運賃区界増設』(平成11年2月)
定期券の上限運賃を設定し、遠鉄バス・電車を乗り放題にし、 運賃区界を増設することで運賃の飛びを小刻みにしました。
第3弾『最高運賃630円』(平成11年10月)
それまで最大1080円だった普通運賃に上限運賃を設定しました。
第4弾『シルバーワイドフリー定期発売』(平成12年9月)
70歳以上の高齢者を対象に1ヶ月5,000円で遠鉄バス・電車乗り 放題の定期券を発売しました。 (平成14年6月より65歳以上の高齢者および60歳以上の運転免許返納者に対象を拡大しました。)
第5弾『中距離運賃値下げ』(平成13年4月)
10~18kmの中距離利用者を対象に運賃値下げを行いました。
第6弾『通学ウィークデー定期発売』(平成14年4月)
学校週5日制を受け、平日のみ使用可能な割安定期券を発売 しました。
その他『夏休み・春休み 子供1乗車50円』(平成9年7月~平成25年8月)
将来の潜在顧客である子供たちを対象に期間限定でキャンペーンを実施しました。
その他『敬老の日から1週間 高齢者1乗車100円』(平成12年9月~平成25年9月)
高齢化社会を迎え、高齢者の利用促進を目的にキャンペーンを実施しました。

その他の施策

お買い物乗車券の実施(平成11年4月開始、平成12年7月制度改正)
浜松市商店会連盟の本制度加盟店で一定額以上の買い物をすると 100円のバス・電車補助券がもらえる制度です。
お帰りきっぷの導入(平成14年2月)
遠鉄百貨店において、5,000円以上買い物をすると帰りのバス・電車が無料になる 「お帰りきっぷ」をもらえる制度です。
フリー降車制度(平成11年6月)
浜松駅・磐田駅を20時以降に発車する67便について、郊外において バス停以外の場所でも降車できる制度です。(平成13年10月より19時30分以降に改正)
時刻表の工夫
時刻表に「オムニバス」の便を明記し、車イスの方が予約無しで乗車できる仕組みや、 時刻表のコピー・FAXサービスの他、名刺サイズのポケット時刻表を配布しています。
路線図のリニューアル
それまで手書きに近い形であった路線図を地図上に落とし、分かりやすくしました。
JR浜松駅に『総合案内システム』を設置
タッチパネル式の案内システムを設置し、気軽に時刻・運賃などの検索ができます。
ホームページの活用
インターネットのホームページで時刻表・バスロケ・定期券運賃などが検索できます。

社会的意義の認識高揚施策

シンポジウム・セミナー

・オムニバスタウン指定記念シンポジウム(平成10年3月) ・乗り降りらくらくバス普及セミナー(平成10年11月) ・環境セミナー(平成11年3月) ・オムニバスサミットin浜松(平成14年11月) ・バスがやさしい、心のユニバーサルデザインの日(平成15年9月)

交通安全教室

通学バス車内で警察の交通安全指導員が自転車走行時の危険や注意点などを説明しました。

オムニバスタウン作品募集(作文・絵画・音楽・川柳)

「こんな街になったらいいな」などをテーマに作品を募集・表彰を行い、バス利用意識の向上を目指す啓蒙活動を行っております。

環境問題への取り組み

アイドリングストップ運動の実施

・オムニバスを含む平成8年度以降の新車はすべてアイドリングストップ機能を搭載。 ・それ以外のバスもすべて20秒以上停車が予測された場合はエンジン停止を行います。  アイドリング時はエンジン音がとまり、車内が静まり返るため、自動的に音楽を流すシステムを開発し、好評を頂いています。

エコドライブ運動

アイドリングストップを含め、急加速・急発進を控えるエコドライブ運動を全社で実施し、二酸化炭素の削減のみならず、燃料である軽油の消費量を抑える運動を実施しました。 エコドライブの指導・表彰など、乗務員の啓蒙に努めた結果、 燃費向上率 約10%を達成し、急加速・急発進のない利用客に優しい運転を実現しています。 なお、エコドライブ運動への積極的な取り組みが評価され、平成12年3月に交通エコロジー・モビリティ財団主催の第2回エコドライブコンテストで運輸大臣賞を受けています。

環境問題への取り組み詳しくはこちら→

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